This video has been deleted. に見る現在完了形

こんにちは。

 

現在完了形といえば中学英語で習う英文法の一つですね。

私も当時学んだのですが、「よくわからん!でもテスト対策だけおぼえとこ!」という適当さでした。

すなわち、「現在完了形のニュアンスって何?」というまま十年以上生きてきたのです。

 

時を越えて「This video has been deleted.」という文章に出会いました。

諸兄にはおなじみの文章かもしれませんが、出会った時の悲しみはテンションがナイアガラの如くという共感できるものではないでしょうか。

 

え、なんで現在完了形?というところに、学んでてよかった中学英語!!

 

現在完了形といえば

have + 過去分詞

ですね。(上の英文は三人称単数なのでhave→has)

 

その用法は一般的に①継続 ②経験 ③完了 ④結果 と言われています。

この③完了と④結果は日本語訳したときに過去形と同じじゃないか?と思っていたのです。

 

③I have finished my breaktime.

 休憩が終わった。

④I have lost my tisue.

 ティッシュを失くした。

 

で、ここからが現在完了形のニュアンスについてです。

 

~した、という表現のみであれば過去形で十分なようです。

しかし現在完了形で描写したいのは(過去にこういうことがあっての)現在の状態。

 

③完了の現在完了形と類似の過去形を比べてみると、以下のようになります。

 I have finished my breaktime.

 休憩時間が終わった(→過去からの行為が完了して現在は休憩時間じゃない)

 I finished my breaktime.

 休憩時間が終わった(→過去の好意に言及するのみで現在が休憩時間かどうかは不明)

 

④結果の現在完了のニュアンスを補足すれば以下のようでしょうか。

 I have lost my tissue.

 ティッシュを失くした(→今も失くしたままだよ、どうしよう)

 

さあ、This video has been deleted.に戻りましょう。

この文章は「動画が削除された」という過去の行為について言及されているだけではありません。その場合は過去形で十分だからです。

これはおそらく④結果の現在完了形としており、すなわち、

「現在もまた削除されたままなのだ...彼奴はもういないのだ...悲しみを噛みしめるしかないのだ...」

という意味になります。

 

当該文章を目にした時の悲しみが和らぎますよう...